建設業労災手続き※手遅れになる前に※

建設業労災手続きの方法と労災保険の必要性について解説

建設業労災保険の仕組みについて

私たちが安心して労働することができる基盤となっているのが労災保険です。もし、仕事中に怪我をしたとしても労災保険によって補償を受けることができます。しかし、その労災保険ですが、建設業の場合、一般の企業が加入する労災保険とは仕組みが違います。今日は、建設業労災保険の仕組みについて簡単に説明したいと思います。

まず建設業の場合、どのように仕事を請け負っているのでしょうか。例えば、ある公共工事の現場があったとします。元請けとなるA社が仕事を請け負いました。その後、A社はB社を下請けとして契約します。さらに、B社はC社に仕事の一部を下請けとして契約しました。

もし、C社が労働災害を起こした場合、一般の事業所であればC社の労災保険が適用されます。しかし、建設業の場合には違います。元請けであるA社の労災保険が適用され、怪我の補償、治療費が払われるのです。このように建設業は他の事業と明らかに違うことが分かります。

では、なぜこのような仕組みになっているのでしょうか。理由の一つは、元請け業者に責任ある行動をとってもらうためです。建設現場で労働災害が起こった場合、下請けではなく元請け業者の責任となります。こうすることによって、元請け業者は安全面でもよりいっそう下請け業者に教育を施し、現場内でも注意を促すようになるわけです。

建設現場の安全をさらに促進する意味でも、建設業労災保険の仕組みは一役買っていると言えます。